「梅花の宴」序文の日英朗唱
伊藤信太郎最高顧問の開会挨拶に続き、序文を多賀城市長・深谷晃祐氏が日本語で、同氏が英語で朗唱。大伴旅人が催した宴を再現する形で開会しました。
buildingSMART International Summit Tokyo 2026協力行事 | 実施報告書
日本の空の玄関口・羽田空港に、
1300年前の「梅花の宴」が甦る。
世界から集った参加者
サミット参加の専門家
主催・演出協力の行事
羽田空港から八芳園まで
CONCEPT
初春の令月にして、気淑く風和ぎ、
梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す
『万葉集』巻五「梅花の歌三十二首」序文 ― 元号「令和」の典拠
In an auspicious month of early spring, the weather is fine, and the spring breeze is so gentle.
The plum blossoms open like powder before the mirror, while the orchids give off the sweet scent of a sachet.
「令和の万葉大茶会 in 羽田」は、元号「令和」の典拠となった『万葉集』巻五「梅花の歌三十二首」序文に記された「梅花の宴」を、日本の空の玄関口・羽田空港において、お茶会の形式で再現したイベントです。
サミット全体テーマ 「openBIM: Built on Tradition, Shaping the Future(伝統の上に築き、未来を形作る)」 に共鳴し、茶道・和歌・能楽、そして万葉ゆかりの各地域の文化を、世界各国からの参加者に体験していただきました。
PROGRAM
令和8年(2026年)10月6日(火)〜 8日(木)、ベルサール羽田空港・八芳園にて。
ベルサール羽田空港 グランドホワイエ内 能舞台
ベルサール羽田空港 グランドホワイエ内 能舞台
ベルサール羽田空港 グランドホワイエ
ベルサール羽田空港 HALL A
八芳園(東京都港区白金台)
※ 区分は当協議会の立場を示す。「演出協力」は企画・演出協力(HALL A・サミットディナー:buildingSMART International(bSI)/(一社)buildingSMART Japan(bSJ)主催)。
梅花の宴を再現し、世界40か国の来場者に万葉の心を伝える

伊藤信太郎最高顧問の開会挨拶に続き、序文を多賀城市長・深谷晃祐氏が日本語で、同氏が英語で朗唱。大伴旅人が催した宴を再現する形で開会しました。
国土交通省都市局・丹下涼氏が同博覧会の魅力を紹介。公式マスコット「トゥンクトゥンク」が万葉の植物の生花に囲まれて降臨しました。
今井京子教授のお点前が能舞台で披露され、来賓が呈茶を受けました。お湯を沸かす電力の一部には、水素エネルギーで充電した蓄電池を使用。
狛江市の松原俊雄市長が万葉集の東歌を朗唱。狛江市・多賀城市・太宰府市の万葉衣装が会場を彩りました。
能登半島地震からの復興を祈念し、珠洲市の伝統の「キリコ」を展示。珠洲市物産展も同時開催しました。
金春流能楽師・中村昌弘氏による能楽でセレモニーは華やかに終幕。会期中に二度上演され、好評を博しました。
朗唱された和歌 ―『万葉集』巻14・3373 東歌
多摩川に さらす手作り さらさらに
何そこの児の ここだかなしき
The pretty girl rinses cloth in the Tama River – more and more – why does she seem so sweet and cute?


能舞台の上で味わう、美と所作と、自ら点てる一杯

お茶を飲むこと以上に、茶道の「美と所作」を楽しむことを軸に。凛とした動きや作法、おもてなしの所作を間近で鑑賞し、点てたての一杯を和菓子とともに味わっていただきました。
茶筅を使い、ご自身で抹茶を点てる体験。抹茶と和菓子に加え、器もお持ち帰りいただき、体験の記念としていただきました。
三菱化工機ほか3社が共同開発した「水素吸蔵合金配送システム」の実機を展示。電力の一部に、水素エネルギーで充電した蓄電池を使用しました。
抹茶を飲む機会はあるが、自分で点てる体験は珍しく楽しかった
抹茶ドリンクではなく、茶道そのもの(先生が点てた抹茶をいただける機会)を体験できてよかった
能舞台の上で行うのが面白い
お菓子と抹茶に加え、器までいただき驚いた
お茶を水素エネルギーで飲むというのも、自然に配慮している感じで、さらに美味しく感じました♪
両日とも用意したお茶が完売するほどの盛況。お点前を最初から最後まで食い入るように見つめ、写真に収める海外からの参加者の姿も多く見られ、日本の伝統的な所作への関心の高さがうかがえました。
「万葉集 花一番 3択クイズ」― 古代の花と、現代の園芸博覧会をつなぐ

万葉集に登場する草花を題材に、参加者の挙手で一体感を創出。公式マスコットの景品授与も実施し、GREEN×EXPO 2027 の理念と植物の歴史的・文化的価値を周知しました。
Q1
正解:ハギ 140首以上が詠まれ、断然の1位。サクラやウメを選ぶ参加者が多く、正解者はわずか1名でした。第2位はウメ(約118〜119首)。
萩の花 尾花葛花 なでしこの花 をみなへし また藤袴 朝顔の花『万葉集』巻8・1538 山上憶良
Q2
正解:ナデシコ 約26首。名前の由来は「撫でるように可愛がっている子」。日本女性の奥ゆかしさと強さを表す「大和撫子」の語源です。
我がやどに 蒔きしなでしこ いつしかも 花に咲きなむ なそへつつ見む『万葉集』巻8・1448 大伴家持
「万葉集の花々クイズ」の小学校での出張展開など、関係行政機関・自治体・民間企業と連携し、GREEN×EXPO 2027 の周知活動を多方面で展開していきます。
SUMMIT PRODUCE
映像・実物装飾・万葉衣装で、国際会議の場そのものを文化発信の舞台に。
第四部 / 10.6–7
約300人を収容する主会場を、映像・実物装飾・万葉衣装で一体演出。前方3面+左右壁面2面の計5面スクリーン、天然の幹・枝を生かした紅葉装飾と和傘、開会式での万葉衣装モデル配置によって、日本の自然と文化に包まれる没入空間をつくりました。
第五部 / 10.8
江戸時代から続く八芳園の日本庭園を会場に、約40か国・約260名が集ったサミット最終日。石川県珠洲市の「キリコ」祭礼文化と和太鼓演奏を紹介し、西田昭二復興副大臣によるキリコ点灯式では、会場全員でのカウントダウンとともに「能登キリコ」に明かりが灯りました。
OUTLOOK
当協議会は、今回のサミットを通じて、万葉文化と日本の豊かな自然観を、茶道・和歌・能楽・映像・装飾・衣装が一体となった体験として表現しました。
1300年前から変わらず日本の地に息づく万葉の花々。「伝統の上に築き、未来を形作る」という理念のもと、今後も行政機関・自治体・民間企業と連携しながら、日本の四季を通じて人と人とをつなぐ場づくりに取り組んでまいります。